幸せは自分の内側から生じる説がある。
しかし現実的に見ると、心の満足とはお金や友達の数、
子どもがいるかどうかなどといった外的な要素にも大きく影響される。
たくさんあればいいというものでもない。
ちょうどいいバランス点はどこなのか、科学的調査の結果があったのでご紹介。
1.幸せを感じる仕事時間は「1週間に33時間」
ヨーロッパと米国の勤労者の統計を分析した、スイスにあるルツェルン大学の
サイモン・ルーチンガーによれば、1週間に33時間が適正だという。
2.幸せを感じる年収は「75,000ドル」
お金があれば幸福が買える──ある程度までは。(2002年のノーベル経済学賞を受賞した米国の心理学・行動経済学者)ダニエル・カーネマンとアンガス・ディートンは、「Gallup-Healthways健康指数」を分析して結論した。
※1,000人の米国人を対象にしてGallup社が行った45万件にのぼる調査データを、「人生の評価(Life evaluation)」と「主観的な幸福感(Emotional well-being)」について分析。
論文によると、前者は年収と比例するが、後者については、
年収75,000ドルまでは収入に比例して増大するが、
75,000ドルを超えると比例しなくなるという。
「低い収入は低い人生評価と低い幸福感につながる。
高い収入は高い人生評価につながるが、幸福感につながるとは限らない」。
ちなみに、2008年の米国の一世帯あたり平均年収は71,500ドル。
3.幸せを感じる子どもの数は「1人」
子どもをひとりもつと、まったくいない場合よりも親は幸せになるという統計は多い。だが、多ければ多いほど幸せになるとは限らないよう。
子どもたちが家を去ると親の幸せは増加するという。
4.幸せを感じる通勤時間は「20分」。
スイスの研究者アロイス・スタッツァーとブルーノ・フライによると、
通勤時間20分は問題ないが、30分をすぎると不満が募ってくるという。
※両氏は、「通勤に1時間を要する人の場合、職場に歩いて通える人と同程度の満足度を得るためには、その人よりも40%多くお金を稼がなければならない」と述べている。